その② 【効果が出る求人原稿とは?】募集要項編

【前書き】

前回の記事では求人原稿を打ち出す上で非常に大切な写真について解説をしました。

そして本日は基礎事項となる

『給与』

『休日・休暇』

『勤務時間』

『残業時間』

『応募資格』など

正社員の募集要項について解説していきたいと思います。

この募集要項、一歩間違えると全く応募が入らない原稿が完成してしまいます。

最重要ポイントといっても過言ではありません!


【失敗例】

新人の頃、あるラーメン店での原稿で

・写真バッチリ

・麺やチャーシュ、スープのこだわり記載

・お店創業した店主の想い

・給与も月給28万円~(研修期間1か月はー2万円)
→その地域の平均給与よりは2~3万円程高い

上記のように原稿を作成しました。

掲載開始後は写真の効果もあり、クリック数は順調に増えて1週目で100件

2週目で180件に近づく勢いでした。

ただし問題が発生します。

一向に応募が入りません。

結局このラーメン店は1か月でクリック数320程で、応募0でした。

当時は知識と経験がなく、応募獲得0という結果で終了しましたが

一般的に100件クリックがあって、1件も応募が入らないという状態は

”何かしら原稿が悪い”と判断するべきです。

当時応募が1件も入らなかった理由はずばり”休日・休暇の少なさ”です。

具体的に伝えると月4~5日休みと記載をしていました。

少し前の飲食業界では月4日休みなんて当たり前で、当時は休日休暇が少ない飲食店が

多かったですが、

現在の飲食店の募集では基本的に

月6日~8日休み 週休2日制

という表記が平均となります。

企業経営の飲食店では完全週休2日制までは行かなくとも、月8日休みが増えてます。

今思えば、月5日休みという表記でも応募獲得はかなり厳しく、

月4日休みでは、お店の知名度をPRしたとしても応募に繋がらないです。

このように募集要項の一つのミスで求人広告は完全に効果不良となってしまいます。

それでは一個ずつ解説していきます!


【休日・休暇の話】

先ほどの事例で伝えた通り、一般的には

・個人経営のお店だと月6日

・企業経営の場合は月6~8日休みがほとんど

・徐々に完全週休2日制、月9日休み(ひと月が31日の場合)

反対に

・月4日、月5日休みという飲食店は求人掲載ではあまり見ません。

求職者側も求人サイトを見ているので、

このお店に入社したら駒のように働かされるなと感じます。

正社員募集するなら、最低月6日以上の休みを与えられる必要はあると考えます。

また書き方で月4日ではなく月4~8日という風に書いてある店舗がありますが、

悪い書き方で求職者からしたら月4日で働らかされると感じてしまいます。

月4日休みなら、給与を平均よりも1.3~1.4倍くらいにはしたいところです。

もしくはガッツリ働きたい方に対して、面接時に月4日休み→給与〇〇と選択肢を

与えてあげることもできます。


【給与と残業時間の話】

給与と残業時間の書き方について説明いたします。

給与が高ければ高い程、魅力的には見えますが高すぎる給与記載の場合は

若手層から応募が入りづらくなる場合があるため注意が必要です。

例として

『月給40万~80万円というような表記をした企業』がありました。

担当者曰く、給与が高ければ高いほど、お金をガツガツ稼ぎたいという求職者に

響き、応募獲得できるだろうと考えた結果でした。

正しいのですが、それと同時に2点気を付けたいポイントがあります。

その➀ 給与が高い=労働時間が長くブラックな働き方⇒不安を払拭させる必要

その② 責任が重そう・求められることが高そう⇒若手が応募躊躇する 

その➂ 働きやすさ、労働環境、人間関係など”給与”以外を求める層も多い

➀については給与に固定残業時間とその手当分を明記すると不安が払拭できます。

②については月給の下限金額を上げすぎないことがポイントです。

➂については”稼ぎたい” ”給与を上げたい”という目的以外で転職を検討している人も多いと

いう意味となります。

ちなみに都内の平均給与を書くと

・一般スタッフ:月給26万円~、

・店長候補や料理長候補:月給30万円~

このような給与金額で記載されているのが相場です。

ただし業態によります。

居酒屋やラーメン業態で給与を平均よりも高く設定しないと、応募が入りづらいです。

人気のない業態は給与が高いという点が大きなPRポイントなため、給与は平均よりも

高く設定したいところです。


【勤務時間の話】

飲食店の勤務時間は10時~23時(コロナ禍を考慮しない)が多いです。

一般的な書き方として下記となります。

➀勤務時間:10時~23時 (シフト制) 

②勤務時間:10時~23時 (実働8時間・シフト制) 平均残業時間:30時間
※給与備考に固定残業〇〇時間・〇〇円を含む  

➀は面接を行うまで、『入社したら実働何時間で、残業はどのくらいあるのか』が不明。

ですので面接時に求職者へ伝える必要があります。

②は面接前に情報が伝わるため、面接時にギャップが生まれることを防げます。

ただし実際は残業時間が月45時間を超過する飲食店は多いため、➀の書き方が多いです。

勤務時間の書き方のポイントは求職者に寄り添う形で文章を書くことです。

【例】

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➀勤務時間10時~23時の間ならば、ご要望にお応えします。
※例えば、ご要望に応じて11時出社なども可能です。

②選択制勤務を導入しています
個人のライフスタイルに合わせ、日勤or夜勤のみ・時短勤務なども柔軟に対応可能です◎
実際には日勤のみの主婦も正社員として働いています
勤務開始後も随時変更は可能ですので、お気軽にご相談ください!

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なかなか書ける範囲は少ないかもしれませんが、一度考えてみるのも有効です。

勤務時間での補足情報として

朝8時~、朝9時~、

夜0時以降の深夜帯の営業

さまざまな営業時間があると思います。

朝9時~の場合はそこまで影響はないですが、

朝8時~の場合はやや応募が入りづらくなる影響があります。

夜0時以降の深夜帯が勤務時間として記載ある場合は応募率がけっこう低下します。

全く同じ給与・待遇条件で

・勤務時間10時~23時

・勤務時間12時~5時 とあったとしましょう。

前者が1か月で20応募獲得できたとすると、

後者はその半分の10応募獲得くらいになってしまうことが実際にあります。

まれに深夜勤務を希望しているという求職者がいますが、ごく一部の方となるので

一般的には不人気な求人募集となってしまいます。

このような場合でも先ほども伝えた”求職者に寄り添う表現”を記載することが大事です。

例えば、

『面接時にあなたのご希望の働き方をぜひ相談してください!』

『当店では初めの慣れるまでは、12時~22時まで働いている実績がほとんどです!』

このような表現をいれることで求職者の不安を多少取り除くことができます。


【応募資格の話】

最後が応募資格の話です。

応募資格とは

『最低限このくらいの経験とスキルがある人が応募の対象です!』

ということを伝えるだけでなく、

”どのような求職者から応募して欲しいかということを示す”箇所でもあります。

ただ良くない事例として下記のような応募資格の表記が多いです。

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・未経験の方も歓迎

・未経験可、経験者優遇します◎

・飲食経験がある方

・調理経験がある方

・資格の必要なし、未経験歓迎

————————————————————————————–

おそらく8~9割くらいはこのような書き方ではないでしょうか。

このように書くと

誰でも対象となる=お店はどういう人が欲しいのか不明⇒ミスマッチが生まれやすい

というデメリットがあります。

だからこそ少し具体化をする必要があります。

例えば、下記のような人物が欲しい場合には

・寿司業態 客単価4~5,000円

・既存の板前社員が退職する

⇒即戦力となる板前の正社員が欲しい

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<応募資格>の例①

■寿司業態での調理経験が3年以上ある方
今回は即戦力となる方を募集しています!

<応募資格>の例②

■寿司業態・和食割烹業態での調理経験が2年以上ある方
■魚をさばける方
◎和食経験者・魚をさばける方で、今回初めて寿司へ挑戦する方も大歓迎です!
◎年齢不問で、若手からシニアの方までご応募頂けます!

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➀②が応募資格を具体化したものです。

ちなみに➀は飲食店側の要望をそのまま書いたもの

②は飲食店側の要望とプラスα書いたものです。

なぜ②が存在するかというと….

➀の応募資格では、応募がほとんど入らないためです。

②は飲食店側の要望は聞きつつも、+αで採用成功するための応募資格を書いてます。

理由は➀の場合に対象者が少ない、もしくは応募ハードルが上がり

応募数が少なく、採用できないという失敗に陥るためです。

だからこそ、大事なのが

”どこまでが最低限必要な経験値”で

”どこからができればあった方が良い=理想像”となるかを考え 

そのターゲットとなる求職者層からできるだけ応募が集まるための内容を書く

ことです。

ですので、採用基準が高すぎる場合は人材紹介を利用するべきと伝えることもあります。

やはりそれなりの経歴を持った方を採用するにはコストが掛かるということになります。


ようやく原稿の基礎項目の話が終了しました。

次回以降は原稿の差別化に関する『オリジナリティ』『ストロングポイント』について

解説していきます。 

ご覧いただきありがとうございました!

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